胃アニサキス症

アニサキス

新鮮な魚介類を刺身など生で食べる機会が多くなってきました。日本人はもともと魚介類を生で食べる習慣があります。アニサキスは鯨・イルカなどの水生哺乳類を最終宿主とする回虫目の線虫類で長さ2~3cm白色やや透明な糸のような形態をしています。
最近当院でもイカ、サバ、アジなどの刺身をたべて、その夜から激しい上腹部の痛み、吐気などで夜も寝られずに来院する患者さんが増えています。このような症状で来院される患者さんには前日の夜にサバ・イカなどを生で食べているか確認し、摂取していればアニサキス症を念頭に置いて内視鏡検査を行います。アニサキス虫は胃の粘膜面に噛みつくように刺さり粘膜面に即時型アレルギーで高度な炎症を起こし、激しい痛みとなります。

内視鏡で虫体を摘出

胃アニサキス症はいち早く、内視鏡検査で虫体を摘出することで痛みはすみやかに改善します。
魚介類を生で食べる際にはアニサキス虫を念頭に置いて、調理には十分注意しましょう。万一症状が出現したら、食事をせずに消化器科を受診して内視鏡検査を受けましょう。