診断部 放射線科

「すぐ検査」を実現するために

放射線科では、一度に複数の断面を撮影することができる「マルチスライスCT」、胃や大腸などの造影検査を行う「デジタルX線テレビ」など、消化器病院として専門的な検査を行なっています。これらの撮影画像はすべて「医用画像管理システム(PACS)」を用いて一元管理し、院内のどこからでも閲覧することができ、過去の撮影画像との比較も容易に行なえます。診察室や病棟など院内の各モニターから閲覧できますので、迅速な診断が可能となり、患者さまの待ち時間を短縮することができます。放射線科ではこうした検査機器を駆使し、より短時間で正確に画像を撮影するとともに、わかりやすい言葉で説明し、患者さまに安心して検査を受けていただけるように常に心がけています。

気軽に検査を受けていただけます

症状でお悩みの際は、何度もご来院いただくことなく、その日のうちに検査を受けていただける体制を整えております。

検査の内容

マルチスライスCT

CTは検出器を多数配列しているヘリカルCTで、一度に複数の断面を撮影することができます。断面を薄く撮影できるので小さな病変も描出することが可能です。胸部や腹部など広い範囲を1回の息止めで撮影でき短時間で検査を終えることができます。またこれらのデータを利用し多方向の断面画像や立体画像(3D)を作成し提供しています。

① 一度(1回転)に16断面を撮影でき、検査時間を短縮できます。

16列CT

② 高精細な画像が得られます。
薄い厚みで撮影することにより、いろいろな方向から画像を作成しても細かな病変が分かります。

体を輪切りにした状態から見た
小さな総胆管結石の画像

体を前から見た断面に作成した
小さな総胆管結石の画像

③ X線の被ばくが低減されます。
画像を作成する新しい計算方法(画像再構成法)により、少ないX線で高画質な画像が得られます。健康な方を少ないX線で撮影する「低線量肺がん検診」などでも生かされてきます。矢印が小さな病変です。

通常の1/5程度のX線で撮影された、健常者に対する肺がん検診CTでの画像

デジタルX線テレビ(DR)

デジタルX線TVは透視下で検査や治療を行う機器で、胃や大腸、腎・胆のうなどの造影検査を行っています。様々な画像処理を加えることで、より診断領域の広い画像を提供することができます。

骨密度測定装置 デキサ(DXA法)


骨密度測定装置デキサ(DXA法)は、一度の測定で腰椎と大腿骨を測定できます。検査が約10分で完了し、患者さまのご負担を軽減します。また骨の領域を自動的に認識し必要のない被ばくをすることなく、検査を受けていただけます。

骨密度検査のご紹介 - デキサ (DXA) 法 -

以前当院では、手のX線写真から骨密度を測定するMD(エムディ)法を行っていました。

現在は、エネルギーの低い2種類のX線を使って測定するデキサ(DXA) 法で検査をしています。MD法では手の骨のみでしたが、デキサ(DXA)法では加齢とともに骨折しやすい腰の骨(腰椎)や太もものつけ根(大腿骨近位部)の骨密度を正確に計測できます。

エムディ(MD)法
骨の画像の濃淡から骨密度をします。簡便ですが、手の骨しか計測できず早期に骨密度減少をとらえることは困難です。

デキサ(DXA)法
2種類の微量のX線を当て、「骨成分」だけを計測しようとする方法です。腕で測るデキサ法もありますが、腰椎や大腿骨を計測する方法がもっとも正確な結果が得られます。骨粗しょう症診断基準(2011年版)でも、デキサ法を用いて計測することが推奨されています。

下記の様な方に骨密度検査をお勧めします

・65歳以上の女性、または危険因子(喫煙、飲酒、骨折の家族歴など)
  を有する65歳未満の閉経後から閉経周辺期の女性
・70歳以上の男性、または危険因子を有する50歳以上70歳未満の男性
・これまでに転倒などの軽い衝撃により骨折を起こしたことがある方
・骨粗しょう症をきたす病気(関節リウマチなど)にかかっている方や、
  それを引き起す薬剤(ステロイド剤)などを投与されている方

骨密度を測定して、骨粗しょう症または骨量減少と診断された場合は
できるだけ早く治療や骨折予防対策を始めましょう。
適切な治療や生活習慣の改善により、骨密度の低下をくい止めることができます。
骨折予防は要介護状態になるのを防ぎ、健康な生活を送るうえでとても大切です。

骨密度測定結果

スタッフの声

撮影後、患者様の画像を最初にチェックして医師に報告しています。

毎月勉強会を開催して、CTや超音波などを勉強しますので、スキルアップができる環境です。